金属素材に関して

授業のような難しい話はしません。
私もハンドブックなどは開かず、簡単な説明のみを
アドリブで行います。
初心者向けの説明なので、ベテランの方には不要な
内容になるでしょう。
全ては機械加工用の材料(快削材)の説明で
鋳物用の材料は全く特性が違います。


模型用に使用される金属は非常に大きく別けると
4種類になるでしょう。
鉄、真鍮、アルミ、ステンレス。
他に洋白も有りますが材料費が高く
ANでは使用しないため削除します。


安価で加工性も良い。
しかし錆びる為に油をつけて出荷する必要があるため
油分を嫌う模型業界には不向き。

真鍮
加工性が非常に良く比較的安価(最近はそうも言えない・・・)
柔らかくメッキにも適する。
磨きこむと金色になるが、酸化すると黄色になる。

アルミ
加工性は癖があり綺麗に仕上げるのは結構難しい。
バーニアでは非常に苦労しました・・・・
軽く硬いので、特性を生かす設計が可能。
磨きこむと明るい銀色になるが、酸化すると白色になる。

ステンレス
素人に加工できるモノではなく、私が現場に居る時
手動の旋盤で綺麗にフラットに削ることすら出来なかった(汗
粘っこい材質で錆びないのが特性。
やや暗い銀色で渋い! 
部品用の材料としては魅力的なのですが、材料費と加工費で
真鍮製の4割増しのコストになってしまいます。

表面仕上げ
普通、図面にて加工時の表面の粗さを指定します。
図面に書き込む仕上げ記号がそれですが、それには
面粗度と言うものが深く関わります。
硬いシャーペンの芯で、金属の加工したある面(ツールマーク)を
なぞると「カツカツ」と当たりを感じると思いますが
これを規定したものが仕上げ記号なのです。

よく、弊社の製品の仕上げが綺麗だと言われますが
これは、仕上げレベルまで図面で指定されているからなのです。
当然、量産品ですから「鏡面仕上げ」までは
行っていませんので(コストが掛かって良いなら別ですが)
最終の磨きこみはお客様にお任せいたします。

ある程度の表面の面粗度を達成していれば
メッキなどによる後処理は逆に安っぽい色と光沢に
なる為、私は生地で勝負いたします。

正直言いまして、この業界で金属の面粗度に注意を払った
ものは見たことが在りません。
中国製で形になっていれば良いというのなら
それで構わないでしょう、何も言う気は有りません。

しかし、一般工業レベルでは当たり前の技術を、
お客様に見せずに居たのでは、何時まで経っても
「玩具の部品」と言われるのです。




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